インタビュー

アリエッタ商品開発担当者インタビュー

アリエッタ商品開発担当者インタビュー

やさしい家を目指したいですね キッズデザインの想いをすべてのご家族に

日々の生活が激変しました。

はい。新型コロナウィルスの蔓延によって、私たちの生活は大きく変化しました。
これまでも、住宅は、健康被害はもちろんですが、生活様式の変化に柔軟に対応してきました。弊社ではキッズデザイン研究所の設立によって今まで以上に視野を広げて住宅の研究開発、社会提言を進めています。今回の社会変化に迅速に対応できたのもこれまでの研究が活かせたと思います。

どのような点でしょうか

私自身そうですが、共働きの世帯が非常に増えています。自宅で業務就業されることを多くのご家庭が経験されたのはないでしょうか。そして、外出機会も減り自宅で過ごす時間を見直すきっかけになったのではないでしょうか。就業時の自分、家庭での自分、それぞれON-OFFを切り替えて忙しく日々を過ごし、いつあけるかわからない先行きの不安にストレスは計り知れないことだったと思います。
テレワーク実施率の違いが地域により異なりますが、内閣府の調査(*1)によると全国平均で38.7%が勤務時間や通勤時間の減少し増加したという3.1%を大きく上回りました。その時間が余暇に回っています。実際に子育て世帯では家族と過ごす時間が増えたとの回答が73.0%を占めており、減少したとの回答(6.0%)を大きく上回っています。
コンセプトホームはその一例ですが、5年後、10年後の暮らしを見据えた住宅研究をしていたこと、性能に裏付けされた快適な暮らしを目指した生活提案を熱心に行っていたことが活かされました。
(*1)「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」

ご自身の生活の変化から気づかされたというエピソードはありますか?

”家の快適性”について2度考えさせられました。
1度目は子どもの誕生が大きな変化でした。
子どもが生まれるまで平日は仕事、休日もほとんど出かけていたので、在宅時間の半分以上が睡眠時間だったと思います。子どもが生まれ仕事に復帰するまでは、20時間以上家で過ごすようになりました。 生まれたばかりの子どもが快適に過ごしてほしいという思いもありますが、自分自身が快適に過ごしたいと思い、家の快適性について本当に重要なのだな。と考えさせられました。
ほとんどの時間を過ごすリビングは暗いと気分まで暗くなってしまうのでたくさん日光が入る部屋が良いな。とか、リビングが南側にあるので、部屋を冷やそうとするとエアコンをハイパワーで稼働するので、風が当たって寒いし、つけないと暑い・・・。
子どもが生まれる前はほとんど寝るだけの家だったので、気にならなかったことに気が付きました。

2度目の変化は新型コロナウィルスの蔓延によって、在宅勤務になったことです。
在宅勤務では、座って仕事をしているので動かない為より一層家の快適性が重要だと感じました。
冬は暖房をつけていてもなんとなく寒い・・・。動いていない為、一層隙間風を感じて不快になります。子どもが生まれて自宅で過ごしているときには、お世話で動き回っていたのであまり気にならなかったことですね。
また、夏は西日が入ってきて部屋が温まってしまい冷房が効かなくなってしまったり、まぶしくてPCが見づらい等の影響もあります。
さらには、住宅の照明は電球色と言われるオレンジ色の光を使っていることが多いのですが仕事には向きません。照度が足りなかったり、自分の影でPCが暗くなってしまったりということもあります。

私の経験と同様に多くの共働き世帯で在宅勤務の導入、外出自粛によって家で過ごす時間が増えたのはないでしょうか。今まで気づかなかったり後回しになっていた”家の快適性”について重要だと感じる方が増えたのではないでしょうか?

“家の快適性”の重要視は家づくりにどのような変化をもたらしましたか

前述の内閣府の調査にあるように、テレワークへの対応やご要望、家族と過ごす時間の充実をご要望されています。一例をご紹介します。

自宅におけるONタイム

ワークスペースを例にしますと、今までは家事の合間、就寝前に少しの時間といった可処分時間を快適に過ごしていただく空間構成が多かったように思います。 余暇や趣味を楽しむ空間は以前からも注目がありましたが、テレワークや在宅勤務においては、オフィスの機能を求められるようになりました。 ご夫婦ともに在宅勤務となると、それぞれのオンライン会議が気兼ねなく行えるといったニーズも高まります。こうした変化に柔軟に対応できました。

オフィススペースとして活用できるプラン例 業務空間に加え、スーツなどのウェアを収納できるオフィスライクなスペースを確保
自分の時間を過ごす時間を重視したプラン例 趣味や仕事に没頭できる個室、半個室スペース
合間時間の活用を重視したプラン例 お料理のレシピを調べたり、お子さんの勉強スペースなどに利用

自宅におけるOFFタイム

増えた家族の時間をより豊かに過ごすお手伝いがしたいと思っています。
外出を控えてもお子さんには元気いっぱいに遊んでほしいし、一緒の時間を過ごしたい。
十分なプレイスペースを用意できてもご近所迷惑になっては気が引けますよね。 防音とは言えませんが、高気密高断熱住宅の遮音性を活かした提案をしたいと思っています。
また、安全に遊べるスペースとして“バルコニーがお庭”とういご提案も喜ばれています。ストレスが高まる中でのリフレッシュが我が家でできることを目指したいです。

フィアスホームの性能をお求めになられるご家族の傾向として環境問題に関心の高い方も多くいらっしゃいます。高気密高断熱+パッシブ設計はまさに環境負荷低減に対するソリューションですから当然ですが、そうしたご家族にはおうちでできる環境学習の考えが喜ばれていると思います。
季節の変化を感じてもらう、家庭菜園を知育に活かしてもらう。収穫したお野菜を使ってご家族でお料理をするのもいいですよね。親子の会話の中に自然と盛り込める環境装置としてお役立ていただけると思います。
もっと単純なことですと、「明るいから電気を消して」とか、「暖かいからエアコン消しても大丈夫じゃない?」などの無駄な電気を使わない会話を大切にしてもらえるのもこの性能があるからだと思います。こうした会話から環境意識を高めていただけると嬉しいです。

家庭菜園
収穫したお野菜を使ったご家族でのお料理

ご自身もお子様と過ごす時間が増えたと思いますが、ご自宅での経験が開発に活かされることはありましたか?

インテリア建材として採用できてよかったものが“清潔すこやかフロア”でしょうか。
子どもって、大人よりも床に近いところで生活しているので、床に近いところの空気を吸っています。
光触媒で床に付着・蓄積する菌・カビ・ウイルス等を分解できる《清潔すこやかフロア》はハイハイの赤ちゃんだけではなく、床で遊ぶことが多い幼児との生活では安心感をもたらしてくれます。
また、玄関手洗いやクロークは以前からご提案しています。手洗いの重要性が謳われるようになって習慣化されている方も多いと思うのですが、子どもは素直に手洗いしてくれません。
手を洗う前に色々なところを触ってしまうのですが、玄関に手洗いがあると帰宅してから触る場所を限定できますし、クロークも帰ってきたら上着を掛けるという習慣を身に着けることができるので衛生面だけではなく使い勝手の良さも採用されるご家庭が多い理由だと考えています。

清潔すこやかフロア
清潔すこやかフロア
玄関手洗い・クローク
玄関手洗い・クローク

教えていただいたような変化に対応した家が今後も増えていくのでしょうか。

はい。そうですね。「ニューノーマル」というキーワードを使っています通り、時間とともに“普通”になっていくと思います。
この度、私たちは新型コロナウィルスの蔓延をきっかけに大きなライフスタイルの変化を経験しました。その他にも災害対応、低炭素社会の実現、健康負荷低減、ストック型社会の実現、感性やコミュニケーション力といった人間形成。多くの社会問題に対応して、また新たな課題に直面すると思います。 その時に住宅から解決できる対策が発信できればと思います。そうした発信が浸透し新たなノーマルとなってくれると、より豊かな社会が実現できる。そうした社会を私たちの子どもや孫へ受け継ぎたいと思っています。

答えてくれた人

アリエッタ商品開発担当者

アリエッタ商品開発担当者
アリエッタ商品開発担当者